ネクターが製造・販売中止になるという噂が流れたことがあります。
しかし、2022年の現在でもネクターは普通に販売されています。
では、なぜ、こんな製造・販売中止になるという噂が流れたのでしょうか。
端的にいうと、『賞味期限切れ問題』が発覚したからです。
これについて具体的に知るためには、『不二家が“どん底”にいた』という歴史がを振り返る必要があります。
ネクターが製造・販売中止?!
2006年10月・11月
埼玉県新座市にある埼玉工場でシュークリームを製造する際に「社内規定の使用期限」が切れた牛乳を計8回にもわたり使用していました。
しかし、このとき「マスコミに知られたら雪印乳業(雪印集団食中毒事件)の二の舞になることは避けられない」とのことで隠蔽されました。
2006年1月10日
しかし、悪事はそんなに長く隠すことができませんでした。
洋菓子業界の繁忙期であるクリスマス商戦を乗り切った2006年1月10日に、労働組合員が報道機関に内部告発をしたことで明るみになりました。
2006年1月11日
翌日、急いで不二家の社長らが記者会見を開いた。
そこでさらなる不祥事を公表します。
- 消費期限切れの鶏卵を使用したシュークリーム
- 消費期限切れのリンゴの加工品を用いたアップルパイ
- 厚生労働省の定めたガイドラインである洋生菓子の衛生規範に定められた値の10倍・社内規定の100倍を超す細菌が検出されたシューロール
- 社内基準を超過した賞味期限表示をしたプリンの出荷
- 埼玉工場で月数十匹を超えるネズミの捕獲
2006年1月12日
東急ストアやクイーンズ伊勢丹などのスーパーマーケットが、不二家製造の全ての商品を全店舗の売り場から撤去を開始しました。
2006年1月14日
記者会見の後から、2006年11月に関東地方で不二家の洋菓子を食べた人から腹痛や嘔吐などの健康被害を訴える人からの多数の苦情が寄せられたそうです。
2006年1月15日
セブン&アイホールディングス、イオンの各グループのスーパーマーケット・コンビニエンスストアや、ローソン等でも不二家製造の全ての商品を撤去しました。
“どん底”状態
2007年3月期、2008年3月期の決算では巨額の営業赤字が出るほどに、工場の操業停止やお店の休業に追い込まれ、まさしく文字通りの“どん底”状態でした。
噂の原因
サッポロの販売中止
数々の不祥事が発覚する“どん底”状態の中で、ネクターの委託販売をしていたサッポロが不二家の商品の販売を中止します。
期間にして約1ヶ月半。
2007年2月1日から3月18日まで販売されていませんでした。
これが起因して、製造・販売中止の噂が流れ始めます。
伊藤園との業務提携
しかし、現在はサッポロではなく伊藤園から販売されています。
これは何故なのでしょうか。
それはサッポロが伊藤園と自動販売機の商品の販売の業務提携をしたからです。
この時が2008年です。
タイミングが良いのでどんどん噂は大きくなって
いったのでしょうね。
業務支援
山崎製パンは資本提携を締結
経済力の弱い不二家の事態打開のために、りそな銀行が山崎製パンに業務支援を要請しました。
不二家が山崎製パンの子会社になることを条件に、業務支援をすることを発表しました。
現在は、山崎製パンが不二家の株式を51%保有しています
森永製菓は業務提携の解消
不二家の第二大株主であった森永製菓も支援を検討したが、2月2日に支援を見送ることを発表しました。
3月14日に20年間続けてきた業務提携を解消することで合意し、5月8日に保有する不二家の株式を全て売却しました。
まとめ
不二家はペコちゃんで有名な一方で、不祥事が多いことでも有名です。
今回は『ネクターの販売中止の噂が流れた歴史』を取り上げることにしました。
この「社内規定の使用期限切れ」問題以外にも様々不祥事があるので、気になる方はよかったら調べてみてください。
そして、まとめとしては
- 不二家がすでに自社自販機から撤退していたこと。
- 「社内規定の使用期限切れ」問題が発覚した後に、サッポロから委託契約を解消されたこと。
この2点をしっかり確認しておいて欲しいと思います。
ちなみに、私、今回の記事を取り上げるためにネクターを飲んでみました。
美味しかったですが、ちょっと味が薄く感じました。
以上です。